中小企業の経営改善はまず実態把握から始まります。「儲かっているのか、赤字なのか」「赤字だとすればどれくらいの赤字なのか」をしっかり把握できないとプランを立てられません。
ある経営者からご相談を受けました。年商4000万円の会社です。
まず実態把握ができていません。試算表は半年前から止まっています。
このような場合、とりあえず資金の状況をお聞きします。「月どれくらい不足していますか/あまりますか?」銀行返済や割賦金、支払手形の状況を織り込み、損益計算書を復元します。
どんな社長さんでも売上高は把握していますので、その売上高をスタートに、固定費を「これくらい」と置くと、「粗利益率はこれくらい」という数値がでます。
社長に「これからどうしていきたいですか?」とお聞きすると、「この商売できちんと儲けを出していきたい」でも、「やり方がわからない」「どこで習ったいいのかわからない」。
この規模の会社だと、社長がなんでもやらなければなりません。
(ちなみに、年商1億円までは基本的に社長がすべてを行います。それを超えてくると補助者(電話を受けたり、請求書を発行したり)が必要になります。年商5-6億円を超えてくると右腕(経営者が不在のときでも代わりに判断ができる)が必要になってきます)
まず、書類の整理から。請求書、見積書をまとめ、机の上を整理します。
次に会計の立て直しです。よく、「帳簿のことはよくわからない」という経営者がいますが、見たところ、「会計ではなく整理の仕方がわからないのでは?」と思うことがあります。
例えば毎日出るレシート。お弁当のレシートや社業で使う消耗品のレシートがごちゃごちゃにたまっています。まずはスマホを開いていただき、自動読み込みアプリを入れ、どんどんデータに落としていきます。
次にクラウド会計です。インターネットバンキングをしている場合はすぐ連動します。また、クレジットカードで会社関係の買い物をする場合も多いのでそれらのカード類のデータも連動します。
これだけで会計データの95%位は仕訳可能な状態になります。あとは、私用と社用を分けること、社用なら何費で計上するのかを登録していくだけですのでほとんど手間をかけずぼぼ帳簿が完成します。これに売掛金や買掛金、減価償却費の月割り計上など定例の仕訳を足してやると試算表完成、となります。
経営者の方は、ここまでの自動化を目の当たりにすると、「これなら自分でもできる!」と嬉々として整理を始めます。
これを足掛かりに、不必要な経費の見直し、ブログとHPを組み合わせた販売促進など、浮いた時間を使っていままで手間暇がかかって手を付けられなかったことを「自分で」やれるようになってきます。
この会社さんの場合、
【従来のコスト】
会計事務所顧問料・決算料 月平均4万円
HPメンテ 同 2万円
計 同 6万円のコストを、
クラウド会計利用料 同 4千円
レシートデータ読込アプリ 無料
インターネットバンキング手数料(2行) 5千円
HP、ブログ 無料
計 9千円
に引き下げました。
そのほか、小売業、飲食業の会社さんならレジデータと会計を連動させることにより当日の売上、前月比、前年同月比の管理が可能になります。
浮いた時間とコストで私と会社の将来についてお話を進めていきます。(次のコストカットのネタ、今期の決算予想、来期の予算、5年先の会社の姿、その時の経営者の家族の姿、経営者の老後、など)
今まで、
「自分ではできないから」とあきらめていた会計やHPメンテなどの業務がどんどん簡単に自分でできるようになってきています。
「自社はどれくらいよくなれるのか」
一度ご相談ください。
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